本研究室は、金子俊一教授、田中孝之助教授、松下昭彦助手、奥村豊技術職員の4名のスタッフ、博士後期課程8名(社会人博士2名)、修士課程9名、学部生7名の24名の学生からなる研究室である。2004年4月に誕生した若い研究室である。他大学からの学生受け入れも多く、また海外からも4名の学生、研究員を受け入れて活発な国際交流を行っている。詳しくは研究室ホームページ(www.ssc-lab.com)をご覧いただきたい。
研究の機軸はロバスト画像計測・センシングと知能ウェアラブルロボットである。人間と共存し協調することができるロボット知能を実現するためには、実世界環境で稼動するセンシング・制御・システム化技術が必須である。そのため、センシングとアクチュエーションとを有機的に密結合したシステム技術を研究開発している。
実環境で観測される不良観測条件(照明変動、遮蔽、飽和、変形、スケーリングなど)に対応可能なロバスト画像照合アルゴリズムを研究している。ロバスト統計を適用して実観測現象をモデリングする技術、視覚情報を高速処理してロボットアクチュエーションを制御するための視覚フィードバック制御法の開発などを行っている。また、画像内より情報が多様な特徴的な領域を自動抽出する技術を開発し、未知環境での移動ロボットのナビゲーションへの応用に取り組んでいる。
人に優しいウェアラブルロボットの研究を行っている。パワースーツを小型軽量化するための可変弾性機構を開発し、装着者に安全なパワーアシスト技術の研究に取り組んでいる。また、装置の操作性を向上し、かつ装着者の疲労を軽減するために、系のインピーダンスパラメータを自動調整する制御系を開発している。さらに、人間の動作や筋発揮力を計測するセンサスーツの研究では、超音波によって関節トルク・角度を推定する手法を開発している。
エンジニアリング技術は現実の実応用を目的とすることが必要であり、我々の学術論文の目的もそこにある。最も切実に新しい技術を必要としているのは企業である。産学連携の共同研究を推進している。上記HPを訪ねられたい。